パワーヘルスの話題を聞き漏らさない為に
実際に、多くの船社や航空会社がコモン・キャリアとして、この基本戦略を採用している。
現在の国際物流市場では、基本的には伝統的な輸送機関別の事業区分が維持され、規制緩和が拡大するなかで激しいグローバル競争が繰り広げられている。
船社、航空会社は、低コストとサービス水準向上を両立させるため、一方ではグローバル・アライアンスを模索し、他方では買収・合併を続けている。さらにフオワーダーやインテグレーターを中心とする企業は、荷主企業のロジスティクス・ニーズに対応した3PLに積極的に取り組んでいる。
このような取組みは、従来の事業区分を超え新たな業態を拓くものである。
以下では、荷主企業の国際化に伴うロジスティクス・ニーズの発展を把握した後、船社、フオワーダー、航空貨物会社の競争状況とロジスティクス・ニーズへの対応状況を把握する。
日本企業の国際化が進むなかで、ロジスティクス・マネジメントが重要な役割を果たすようになった。
企業は、自らロジスティクス機能を整備するだけでなく、輸送、保管、通関等のオペレーショナルな機能については積極的に物流企業のサービスを活用してきた。
このような機能は、自から整備するには膨大な費用がかかり、専門事業者の方が効率的に担えるためである。
ここで、製造業者の国際化を振り返りながら、物流業者に対するニーズが範囲の面でも質の面でも高まっていることをみておこう(表10‐1)。
なお、ここでは荷主企業のロジスティクス・マネジメントから求められる物流企業に対するニーズをロジスティクス・ニーズと呼ぶこととする)。
製造業者は、これまで、徐々に機能を海外に移転してきた。
これを段階的にみると、戦後初期は間接貿易による輸出を基本としていた。
この段階では、生産に集中しており、物流ニーズは生産拠点から商社に届けるまでか、海外販売代理店のストックポイントに届けるまでの販売物流に限定されていた。
1960年代になると、電機産業や自動車産業のような消費者向け製品を中心に、海外市場のニーズを的確に把握するため直接貿易に転換し、販売機能を海外に設ける動きが活発化した。
この段階で、日本の生産拠点から内陸地の販売拠点までドア・ツー・ドア輸送が求められるようになった。
たまたま、この時期にコンテナリゼーションが進み、海上輸送にトラック、鉄道を組み合わせた複合一貫輸送が始まった。
日本企業は、この頃からラジオ、テープレコーダ、科学光学機器等で市場革新的な製品を世界に供給するようになった。
このような製品のライフサイクルは早く、迅速に市場に供給する必要があった。
このような時期に、ジェット機、ワイドボディ機が登場し、航空機を使った大量輸送が本格化した。
日本からの大量輸出によって、各国で貿易摩擦が頻発するようになった。
米国向けでは1969年に鉄鋼の輸出自主規制が始まり、以後、繊維、カラーテレビ、自動車、半導体等の商品に広がった。
輸出が困難になった日本企業は、現地生産に切り替え、生産・技術開発機能を移転するようになった。
このような動きは、80年代後半以降の急速な円高で一気に加速した。
円高の定着により圧倒的な生産コストの差異に直面し、生産機能の海外移転が加速し、国内生産の空洞化が懸念されるようになった。
生産拠点が海外に移転すると、ロジスティクス・ニーズは、販売だけでなく調達、生産にまで拡大する。
調達物流では、海外生産拠点への原料部品の内陸輸送や三国問輸送が管理の対象となり、生産物流では、工場間の部品、半製品の輸送が対象となる。
また、販売物流でも、海外生産拠点から販売拠点への内陸輸送や三国間輸送に拡大する。
日本からみた場合、製品の逆輸入も急増した。
国際化がさらに進み経営資源をフルセットで海外に移転するようになると、進出先でのローカリゼーションが進められる。
このような段階では、ロジスティクス・ニーズも海外拠点レベルで管理が求められるようになる。
日本国内で高度なロジスティクス・サービスに慣れている企業は、海外でも同水準のサービスを求めがちである。
ロジスティクス・サービスは地域性が強く、現地物流業者は日本企業の求めるサービスに対応できない場合が多い。
このため、日本企業は、海外進出先に日系物流企業の進出を促し、日本的なロジスティクス・サービスを提供することを求めた。
その結果、1980年代以降、日本の物流企業の海外進出は急増した。
最近では、グローバル経営を行う企業が増えており、製品や工程ごとに世界でもっとも適した場所で生産を行うようになっている。
その結果、膨大な量の製品、半製品、部品が輸出入されている。
例えばTでは、海外に製造現地法人が45社あり、その貨物量は海上輸送が年間134、000トン、航空輸送が54200トンに及ぶ。
グローバル企業は、世界各地に設けた生産、販売拠点を結ぶロジスティクス・ネットワークを必要としている。
各地域の物流を効率化するために設置きれた国際調達拠点(IPO)の運営や、IPOと生産、販売拠点を結ぶ輸送等、グローバル・レベルでの一貫したロジスティクス・サービスが必要とされる。
あらゆる産業で国際競争が激化しており、コア・コンピタンスを発揮することにより競争力を確保しようとする動きが高まっている。
製造業者のなかには、製造、販売に集中し、ロジスティクスについては、それを専門とする企業にアウトソーシングしようとする企業が増えている。
そこまで包括的ではなくても、ロジスティクスのオペレーショナルな部分を広い範囲で外注しようとする企業は多い。
このようなニーズを捉え、アパレル、パソコン等の特定荷主に向けた総合的なロジスティクス・サービスが開発されている。
グローバル企業と物流企業との契約方式にも変化がみられる。
グローバル企業が規模を拡大し膨大な貨物量を持つ海運同盟は力を失い、従来のタリフ制度から交渉による契約へと変わっている。
力関係の変化を端的に示す例は、グローバル・ビッド方式である。
大量の貨物を輸出入するグローバル企業のなかには、ボリューム・ディスカウントによる有利な契約を求め国際競争入札を行う企業も多い。
荷主企業のロジスティクス・ニーズは、地理的範囲が地球規模に拡大し、サービスの質に対するニーズも高度化している。
しかも厳しいコスト管理が行われ、低コストのサービスが求められている。
本来、トレードオフの関係にあるサービス水準向上とコスト削減を両立させることは、同一のサービス生産システムでは不可能である。
国際物流の大宗を担う船社は、このような課題に対し、技術革新の導入で応えてきた。
コンテナリゼーションと大型専用船は、国際物流の大量、高速化時代をもたらした。
国際海上コンテナ輸送は、1966年に開始されて以来、世界の主要航路で進展している。
コンテナリゼーションは、輸送コストの低減ばかりでなく、サービス水準面でもドア・ツー・ドア輸送を可能にした。
コンテナを一貫輸送用具として用いることにより、港頭地区での貨物積み替えが不要になった。
コンテナリゼーシヨンは、標準化を通じて定期船産業の構造にも影響を及ぼした。
当初、専用船やコンテナに膨大な投資を必要とするため、コンテナリゼーシヨンは海運先進国であった日米欧の海運同盟に加盟する船社に有利とみられた。
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